▼緑あふれる鼻高丘陵とせせらぎが心地よく響く碓氷川に挟まれるように78戸の住宅が並ぶ。高崎市の中心市街地から西方約6キロにある上川原団地だ

 ▼同団地は1980年、県と日本勤労者住宅協会が14戸を分譲したのが始まり。81年には自治会が発足し、その後も住宅が次々に建てられ、ピーク時には幼い子どもが40人近くいたという

 ▼だが、急速に進む少子高齢化は団地にも深刻な影を落とす。子ども会育成会や老人会、婦人会は解散し、空き家や1人暮らしの高齢者が年々増えている

 ▼この危機的状況に立ち上がったのが、47~49年に生まれた「団塊の世代」と呼ばれる5人の住民だ。全員が自治会役員となり、開設するホームページの更新に加え、敬老の集いや芋煮会など交流事業を次々に企画する

 ▼自治会の広報担当で、かつて大手電気機器メーカーに勤務した中村尚雄さん(68)は「われわれが頑張らないと団地は大変なことになってしまう。新たなことに挑戦し、地域を活性化させたい」と意気込む

 ▼県の年齢別人口(昨年10月1日現在)によると、団塊の世代は約10万3800人に上り、他の世代を引き離している。日本の高度経済成長のけん引役を担ったとされる団塊の世代。その持つ豊かな知識や経験を駆使し、群馬のためにもう一働きしてほしいと願う人は少なくないはずだ。