▼群馬交響楽団の創立70周年記念事業として19日に桐生、23日に前橋で上演されるオペラ「蝶々夫人」。オペラ歌手で「NPOみんなのオペラ」を主宰する岡村喬生さんが演出・総監督を務める

 ▼蝶々夫人は明治期の長崎を舞台に、米海軍士官と日本人女性の悲恋を題材とした作品。だが、日本文化への誤った認識などから、奇妙な演出による公演が少なくなかったという。岡村さんは2011年、誤りを修正した蝶々夫人をイタリアで上演、高く評価された

 ▼「今回はイタリア公演と同じ演出ではない。新しいことをたくさん試した。大成功になるか、大失敗になるか分からないが、期待してほしい」

 ▼桐生、前橋での公演を間近に控えた今月12日。出演するイタリア人歌手の選定などに協力したプッチーニ・フェスティバル財団総監督のフランコ・モレッティさんらと、公演への思いを語り合った座談会で、岡村さんは自信をにじませた

 ▼今公演の出演者はオーディションで選んだが、本県出身者も多い。演出の一つとして、出演者が桐生織や伊勢崎銘仙の着物をまとうなど、「群馬」を感じられる場面が随所にちりばめられている

 ▼本県での公演で試みた演出や出演者の表現が評価され、それが蝶々夫人の「世界基準」となれば、県民の大きな誇りとなる。こんな期待を抱きながら開演を待っている。