▼平ケ岳、巻機(まきはた)山、至仏山、谷川岳、奥白根山(日光白根山)、皇海(すかい)山、武尊山、赤城山、草津白根山、四阿(あずまや)山、浅間山-。品格、歴史、個性を基準に深田久弥さんが選んだ「日本百名山」のうち本県には11座がある

 ▼最も多いのは長野県の29座で、本県は山梨県と並んで2位。田中澄江さんの改新版「花の百名山」にも赤城山(クサタチバナ)、榛名山(ユウスゲ)など県内7座が名を連ねる

 ▼来年8月11日に祝日「山の日」が誕生する。本県には丘陵ほどの庚申山(189メートル)から関東最高峰の日光白根山(2578メートル)まで、県民の公募で選んだ「ぐんま百名山」もあり、多様な山岳美をPRしたい」

 ▼作家、正宗白鳥は『浅間登山記』で山登りの醍醐味(だいごみ)をこう記した。〈峰の茶屋へ着くと、私たちは困難な一事業を首尾よく終へたやうな快感を覚えた。二三杯立続けに飲んだ渋茶は甘露のやうに旨(うま)かった〉

 ▼その魅力に引かれて山は中高年だけでなく“山ガール”でにぎわう。NHK「クローズアップ現代」は、ネットで集まった即席パーティーが互いの技量も知らないまま入山する危うさを指摘していた

 ▼県警のまとめによると、1~6月の県内の山岳遭難は前年同期の2倍以上となる53件で、年間件数は平成以降で最悪を更新しそうだという。十分な装備のもと、技量に合った山を安全に登りたい。