▼全国から聴覚障害者ら約3千人が集まり、「第63回全国ろうあ者大会inぐんま」が、前橋市内などで開かれている。14日までの日程で、研究分科会(13日)や式典(14日)などが予定されている

 ▼主催する全日本ろうあ連盟は、戦後間もない1947年、伊香保温泉で結成された。200人を超える人が米や野菜、みそなどを持ち寄り、炊き出しをしながら団結を誓ったという

 ▼発祥の地での全国大会は初めて。これに合わせて、68年前に結成大会の開催場所となったホテル木暮(当時の木暮旅館)の駐車場など2カ所に記念碑が建立され、連盟関係者らが除幕した

 ▼2年前、学生時代に手話関連のベンチャー企業(神奈川県藤沢市)を起業した高崎市出身の大木洵人(じゅんと)さんを取材した。聴覚障害者が社会に関われる環境を後押しするため、IT機器を活用し、遠隔手話通訳やオンラインの手話辞典作成などに取り組む

 ▼起業時のことを振り返り、「手話が“公用語”だった。グループの名称も、手話の表現が先に決まった」と話していたことが印象に残っている

 ▼県内では4月、手話言語条例が施行された。手話を言語と位置づけ、聴覚障害者を含む誰もが共生できる社会を目指しており、議員提案で制定された。大会や条例を契機に手話への理解が深まり、県民への普及が進むことを期待したい。