▼毎週月曜と木曜の夜に太田市の団体「おおた女性ネット」が開く無料学習会にシングルマザーや外国人を親に持つ小中学生、高校生が集まってくる

 ▼経済的な苦しさを抱える中で育ち、学習習慣が十分に身に付いていない子もいる。何らかの劣等感や緊張感、恐怖心を抱え、勉強が頭に入らないケースもあると、団体の代表、宗像さゆりさんは言う

 ▼厚生労働省の国民生活基礎調査によると、2012年時点の「子どもの貧困率」は16・3%に上る。教育によって貧困状態から脱する一助になればとの思いで昨年4月、無料学習会を始めた。当初は周囲にいぶかしがられもした。ボランティア講師への謝礼は持ち出しだった

 ▼宗像さんはドメスティックバイオレンス(DV)被害を受け、シェルターで暮らしたことがある。著しく学習が遅れた多くの子を見てきた。子どもの心の内が想像できるから、無理に机に向かわせることはしない。寄り添い、じっと待つように心掛ける

 ▼本年度、赤い羽根共同募金の年間配当金22万円を受けた。市内の建設会社は月1万円の援助を始めた。十分ではないが、前進と捉える

 ▼「教育は投資だと思う」と言い、子どもたちが配当を得て「納税者になってほしい」と願う。宗像さんにとっての配当は何か聞いてみると「子どもたちの笑顔です」と返ってきた。