▼全国の自治体は来年3月末までに提出しなければならない“宿題”を背負っている。課題は難問で、共同通信の首長アンケートで「自前でできる」と回答したのは、わずか37%。締め切りまでほぼ1年となり、頭を痛めている首長が多い

 ▼国が策定を求めている「地方版総合戦略」だ。地方自治体を厚い雲で覆っている人口減少への対策として、5カ年計画をまとめることを要請している。地元の経済界と協調したり、大学と連携したり、アプローチは自由

 ▼下仁田町は外部の視点を入れて、大胆に取り組んでいく方針を鮮明にした。「戦略」策定の中心的役割を期待し、4月から福岡県うきは市ブランド推進係主事の吉弘拓生氏(33)を副町長に起用する

 ▼森林セラピー事業やスイーツコレクションといった地元の資源を生かした交流人口増加策、商品開発など全国に先駆けた実践で知られており、本年度は総務省地域力創造アドバイザーとして同町を訪れ、助言してきた

 ▼石破茂地方創生担当相は「今までと違う手法で地方を活性化させなければならない」と強調し、「戦略」の内容や効果によって交付金などに差をつける考えで、地域間競争を促す

 ▼人口減という危機感を共有し、新たな地域づくりをめぐる議論が 各自治体で本格化する。策定過程を公表するなど、住民を巻き込む工夫も不可欠だ。