長野市のグラフィックデザイン事務所「TAKE design」代表の坂口武久さん(46)のイラスト展「機関車のカタチ」が、群馬県安中市の碓氷峠鉄道文化むら鉄道資料館で開かれている。母を亡くし、新型コロナウイルスの影響で仕事が激減する中、前を向いて生きるために描いたという電気機関車など計128両のイラストが並ぶ=写真。3月31日まで。

 車両の特徴がよく分かる正面から描いた。電気機関車のEF63形やEF58形など同文化むらで保存されている車両のほか、安中市内の製錬所への貨物輸送などで活躍するEH500も紹介。自身が撮影した車両の写真などを参考にしており、細かい部分まで丁寧に表現されている。

 坂口さんはグラフィックデザイナーとして、旅行関係のパンフレットなどを作製していたが、感染拡大の影響で仕事の依頼がストップした。2020年5月には同 居の母親を病気で亡くした。悲しみの中、家にこもる日々を過ごしていた。

 “描き鉄”という坂口さんは「後に残るものを制作して、コロナ後につなげよう」と再起に向け、機関車のイラストに取り組むことにした。作品を写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿することでモチベーションを維持し、2年間描き続けた。

 坂口さんは「同じように見えても色や形がそれぞれ異なる。お気に入りの機関車を探してほしい」と来場を呼び掛けている。