▼東日本大震災以降、日本人にとって「備える」という言葉の重みが変わってきたと感じている。その必要性を再確認できるニュースが食卓の話題になった。17日昼すぎ、高崎市の小学校に刃物を持った男が侵入し、教員らに刺股で取り押さえられた事件だ

 ▼この小学校では、不審者対策として10月下旬に避難訓練を行った。学校だよりに概要を掲載し、家庭で話題にするよう呼び掛け、周知を図っていた。今回不審者の存在を知らせる「合言葉」を伝え合うなど、教員や児童が訓練通りに連携、難を逃れた。訓練が生きた

 ▼一歩間違えれば大惨事になりかねない事件だっただけに、関係者はもちろん、記事に触れ胸をなで下ろした読者も多かったのではないか

 ▼「備えあれば憂いなし」。事前にしっかり準備をしておけば適切に行動でき、心配することはない。同校の対応はあらためて言葉の重みを教えてくれた

 ▼相次ぐ大雪への備えで、国土交通省は18日、防災行動計画をまとめた。集落孤立や車の立ち往生を防ぐため、これまで経験則で対応していた作業を大雪の2、3日前からの時系列で初めて明文化した

 ▼2月の大雪をはじめ、ことしは全国的に台風による豪雨や地震などの被害が拡大した。自然災害もいつ発生するか分からない。「備える」ことが自分自身を守っていくことにつながる。