▼2013年7月の参院選といえば、第2次安倍内閣が発足後初めて迎えた大型国政選挙だった。結果は自民、公明の与党が圧勝。政権に衆参両院の「ねじれ」解消という果実をもたらした

 ▼この参院選で最大4・77倍に達した「1票の格差」をめぐる訴訟で、最高裁が26日に示す統一判断が注目されている。訴訟は選挙無効を求めて、二つの弁護士グループが各地の高裁・支部に起こした

 ▼高裁・支部の判決16件の内訳は「違憲状態」が13件、「選挙は違憲だが有効」2件、「選挙は違憲であり無効」1件。格差を「合憲」と追認した判決はゼロだった

 ▼「違憲状態」とは、憲法が求める平等に反する状態に至っているが、是正に必要な合理的期間はまだ過ぎておらず、違憲の一歩手前とする判決だが、「無効」判決を含め国会に制度見直しを迫るものだった

 ▼「1票の格差」は衆院選にも付きまとう。12年12月の総選挙をめぐる同種の訴訟で、最高裁は小選挙区の区割りについて「違憲状態」と判断した。だが、衆参両院とも格差是正を促す司法のメッセージに応える結論を出せていない

 ▼加えて、12年秋に民主、自民、公明3党で合意した衆院議員の定数削減についても進展は見られない。衆院が解散され、総選挙に突入するが、格差の放置、合意の棚上げは「清き1票」の行使を躊躇(ちゅうちょ)させないか。