▼昨年12月、「和食 日本人の伝統的な食文化」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたが、国際機関が認めた和食の原点といえるものにカビや酵母など微生物の働きを利用した発酵食品がある

 ▼しょうゆやみそ、漬物、日本酒、納豆…。米飯を好む人にとってみそ汁や漬物は欠かせない。納豆を毎日食べても飽きないという人もいよう。一時期ブームとなった塩こうじもその一つだ

 ▼無形文化遺産への登録は発酵の力を見直す契機となりそうだが、ことしは和食の名脇役であるみりんがあらためて脚光を浴びている。現在の本みりんにつながる「白みりん」の誕生から200年になるためだ

 ▼みりんは焼酎に蒸したもち米をまぜ、米こうじを加えて糖化発酵させて造る。戦国時代のころから甘い酒として飲まれてきたが、江戸時代後期の文化11(1814)年、いまの千葉県流山市の酒造業者がそれまでのみりんと比べて色が淡い「白みりん」を完成させた

 ▼この調味料はしょうゆとともに江戸の食文化を発展させた。そばやうなぎのかば焼きなどの味を引き立てていることは現代人の舌も承知している

 ▼流山市では23日まで市立博物館で企画展「流山のみりん」を開催して発祥の地をアピールしている。こよい、和食の名脇役を使った料理が食卓に載る家庭も多いことだろう。