全日本大学女子選抜駅伝後に高橋尚子さん(左)から激励を受ける拓大の不破聖衣来=昨年12月、静岡県富士市
東日本女子駅伝で群馬県のアンカー9区を走り、7年ぶりの優勝に貢献した不破=昨年11月、福島市

 陸上の女子長距離界に現れた逸材が、今年のさらなる飛躍を期している。少年世代から成年世代に仲間入りした2021年、駅伝、トラックで衝撃の走りを披露した不破聖衣来(せいら)(健大高崎高―拓大1年)。「すごく充実した1年だった。この経験を生かしてもっと上を目指したい」と昨年を振り返り、高い志を口にする。

異次元の走り Qちゃんも期待

 高崎市に生まれ、祖父と3歳上の姉、亜莉珠(ありす)(センコー、健大高崎高出身)の影響で競技を始めた。154センチと小柄ながら躍動感あふれるフォームで頭角を現し、昨年10月の全日本大学女子駅伝で6人、12月の全日本大学女子選抜駅伝では10人をごぼう抜き。ともにエース区間で異次元の快走を見せ、区間記録を大幅に塗り替えた。この間に東日本女子駅伝で本県のアンカーを務め、10キロ区間で38秒差を逆転、ゴールテープを切った。

 2000年シドニー五輪マラソン金メダリストの高橋尚子さんも絶賛する18歳。全日本大学女子選抜駅伝後に、高橋さんから「本当にすごい。よく食べて、よく寝ればもっと強くなる」と激励され「すごく光栄だし、自信になった」と目を輝かせた。

食事見直し体づくり

 昨年は食生活の見直しも実った。春と夏に貧血に悩まされたといい「量を食べることを意識して、お米はてんこ盛りで食べるようになった」。体質が改善されて走り込む量も増え「体づくりの面ですごく成長できた」と手応えをつかんだ。

 12月11日には初挑戦だったという1万メートルで、日本歴代2位となる30分45秒21をマーク。今夏の世界選手権(米オレゴン州)の参加標準記録を突破した。「一番の目標は(24年の)パリ五輪。世界でも戦えるようにどんどん活躍したい」と気概十分。

 16日の全国都道府県対抗女子駅伝(京都)にもエントリーしている。今年まずどんな走りを演じるか。進化への期待は膨らむ一方だ。

 ふわ・せいら 2003年3月生まれ。高崎大類中―健大高崎高―拓大。中学3年時の17年全国中学校体育大会(全中)女子1500メートル優勝。全国都道府県対抗女子駅伝は17、18年に中学生区間の3区(3キロ)で2年連続区間賞。高校3年時の日本選手権クロスカントリーU20(20歳以下)女子6キロ優勝。