▼〈村中を酔わせて真田すっと抜け〉。安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将、真田幸村は武勇、知略の人として知られる。冒頭の川柳は真偽はともかく、知略家としての一面をうかがわせて興味深い

 ▼関ケ原の戦いで父、昌幸とともに西軍に属して敗れ、幽閉されていたときのこと。豊臣、徳川両家の間が険悪となり、豊臣家の求めに応じて大坂城に駆けつける際、監視役の村人を「祝い事がある」と招いて泥酔させ、隙を見て脱出したという
 
 ▼豊臣、徳川軍が激突した大坂の陣(1614年、15年)から400年。大阪城公園内の天守閣は節目の年を迎えたこともあって中国からの団体客を含む観光客でにぎわっている

 ▼圧巻は幸村が獅子奮迅の働きで徳川家康をあと一歩のところまで追い詰めた夏の陣を描いた屏風(びょうぶ)とそれを再現したミニチュアの模型。戦国武将のかぶとを着けて写真が撮れるコーナーも人気を呼んでいる

 ▼真田家と本県は縁が深い。昌幸が武田方の武将として沼田城などを攻略。関ケ原の戦いで親子と敵対した幸村の兄、信之は沼田藩の礎を築いている

 ▼2016年のNHK大河ドラマは波乱に富んだ幸村の生涯を描くという。大坂の陣から400年に続く戦国乱世の最後の英雄のドラマ化。関係 自治体は幸村に劣らない秘策でこの好機を生かしたいところだ。