▼冬のぽかぽか陽気に誘われて高崎の観音山を散策した。落ち葉に覆われた遊歩道は木々と土の香りが心地よい。染料植物園から赤いつり橋を渡り、右に行けば洞窟観音、左には白衣大観音がそびえる

 ▼大観音の「胎内」に入ってみた。階段を何段上ったか。息が切れ始めたころ、最上階にたどり着いた。観音様の肩の位置に当たり、四方に小窓がある。感激したのはパノラマの眺めだ。上毛三山や関東平野が望める

 ▼「紅葉やサクラの時季もいいけど、雪景色が一番」。入場券窓口の女性はそう勧める。ただ、入場者数は長く低迷しており、市によると、昭和40年代の年間25万人から昨年度は6万6千人に減った

 ▼そんな状況を打開しようと、15日に「観音山丘陵の活性化」を掲げた新企画のイベントがある。丘陵を巡るスタンプラリーや屋外映画、ジャズ、和太鼓、早食い大会と「ごった煮」だが、とにかく足を運んでもらいたいという思いがにじむ

 ▼高崎駅から車で10分程度と近く、かつては遊園地やプールの「カッパピア」(2003年閉園)もあり、丘陵はにぎわった。小学校の遠足で訪ねたことのある人も多いだろう

 ▼豊かな自然に恵まれ、100種類を超すという野鳥が観察される。市街地の夜景もなかなかいい。「もう一度、観音山へ」とイベントスタッフ。身近な観光地復活のきっかけになるか。