新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」について、政府が感染拡大が続く1都10県への適用を検討していることが分かった。政府関係者が17日、明らかにした。対象は首都圏の東京、埼玉、千葉、神奈川に加え、新潟、岐阜、愛知、三重、長崎、熊本、宮崎。政府は18日に開く関係閣僚会議で適用を協議。19日にも国会に報告した上で対策本部を開き、決定する方向だ。群馬県も17日に緊急の会議を開くなど適用の要請も視野に対応を検討しているもようだ。

 県内では1週間平均の新規陽性者数が増え続けているほか、高齢者施設でのクラスター(感染者集団)発生などもあり、医療への負荷が増大している。こうした状況に山本一太知事は13日の定例会見で「新規陽性者が減る要素が見当たらない」との認識を示し、県指針に基づく警戒レベルを2から3に引き上げることも躊躇(ちゅうちょ)しないとしていた。

 県のガイドラインでは、警戒レベル3になると、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の適用を受けての制限など強い対応も取れるとしている。県の吉田高広危機管理監は「近隣都県も含めた状況を注視し、県内の状態がさらに悪化するようであれば迅速に対応する」としている。

 国内では17日、新たに報告された感染者が、4日連続で2万人を超えた。都内の病床使用率は要請基準となる20%を上回った。政府内では適用期間は「最低でも3週間は必要」との声が出ている。首都圏の4都県知事は17日、政府に適用を共同で要請。岐阜、三重両県も要請した。

 大阪府の吉村洋文知事も、政府への適用要請を巡り、京都、兵庫両府県の知事と近く協議する考えを明らかにした。京都府の西脇隆俊知事は足並みをそろえる意向を示した。

 岸田文雄首相は衆院本会議の施政方針演説で、コロナ対応について「全身全霊で取り組む」と強調。重症者を中心とした医療提供体制の強化や、3月以降のワクチン3回目接種前倒しを加速させる意向を示した。

 松野博一官房長官は記者会見で「都市部のみならず、その他の地域でもこれまで経験したことがない速さで急増している。これに伴い療養者数と重症者数も全国で増加傾向にある」と述べた。

 まん延防止措置は9日から沖縄、広島、山口3県に適用されている。多くの都道府県でオミクロン株の市中感染が拡大。各地で病床使用率などの指標が悪化しており、状況次第で医療提供体制の逼迫(ひっぱく)などが強く懸念されている。