▼9月の声を聞き、朝晩の風が涼しくなってきた。とはいえ、夏草の勢いは衰えない。手が入らない空き地では人の背丈ほどにも成長している

 ▼エノコログサは猫をじゃらすにはもってこいだが、根が地面にはびこり抜こうと思えば、やっかいだ。ヒメムカシヨモギやチカラシバを根絶やしにするには人の手だけでは困難。ひときわ大きなタケニグサは、茎から出る黄色い汁を見たら抜く気もうせる

 ▼前橋市の自宅周辺では夏草を喜ばす空き地が急に減った。宅地化され、分譲されると、4000万円を超える物件でも売れているようだ

 ▼アベノミクス効果か、消費税増税前の駆け込みか。直近の県内主要経済指標でも、新設住宅着工戸数は前年同月比で4割近い増加。購買意欲が高まり、県内経済は上向いているということだろう

 ▼共同通信の全国世論調査で消費税について「現行税率5%維持」派が最も多い29%になった。安倍晋三首相の最終判断に向けた政府による有識者聴取が終了したが、県内経済の動き一つ見ても、増税は来春から予定通り実施される公算大と思えてくる

 ▼消費税は低所得層ほど負担が重くなる「逆進性」が指摘される。税率を引き上げたら、空き地が増え、たくましい夏草だけがはびこる。県民がそんな痛みだけを感じることがないよう、適切な緩和策を講じてもらいたい。