▼サッカーの王国ブラジルで開かれるワールドカップ(W杯)まで、あと1年。サンバとカーニバルの国は急速な経済成長を遂げる。スタジアムの建設、改築が進み、年内にも全12カ所の会場ができあがる

 ▼前回開催の1950年は、引き分けでも頂点を極める決勝リーグ最終戦でウルグアイに痛恨の逆転負け。最多5度のW杯優勝を誇る王国にとって64年ぶりの自国開催で「マラカナンの悲劇」の記憶を拭い去れるか

 ▼日本は4日にブラジルへの切符を最速で手にした。ことしは、W杯初出場を逃した「ドーハの悲劇」から20年の節目。ドーハの4年後に「ジョホールバルの歓喜」を味わい、日韓共催を含めた本戦出場は5大会連続となる

 ▼ザッケローニ監督は「私が日本にきた使命はW杯出場を決めることで、それは最低限の宿題。また、世界を驚かせるために仕事をしたい」と先を見据える。選手の多くも「予選突破は通過点」と言う

 ▼代表に名を連ねる細貝萌(はじめ)選手(前橋育英高出身)は「本大会は相手のレベルも上がる。強豪国との試合では、どうしても守備の時間が長くなる。そんな時こそ自分が生きる」と、この1年に懸ける

 ▼15日から始まるW杯プレ大会コンフェデレーションズカップ1次リーグで日本はブラジルと戦う。立ち位置を見極める腕試しの場。本大会で「歓喜」へ誘う課題を見つけたい。