▼4月の「入学式」「花吹雪」「春眠」に続き、5月の「季節のことば」は「風薫る」「鯉(こい)のぼり」「卯(う)の花」―

 ▼日本気象協会が中国由来の季節区分である二十四節気とは別に、日本の気候に合致し、日本人の慣習になじんだ「季節のことば」を広く募集し、生活の指標として提案する話は、以前この欄で取り上げたことがある

 ▼協会は先ごろ、選定した「季節のことば36選」を発表した。月ごとに三つのことばを選び、7月は四つとなったため、実際には37選となったが、四季に恵まれた国ならではの季節感豊かなことばが並ぶ

 ▼きょうから5月。二十四節気の「立夏」(5日)も間近い。陽光の降り注ぐ屋外で体を動かせば汗ばむ季節となり、節電対策の夏の軽装「クールビズ」もスタートする

 ▼クールビズは2年前の福島第1原発事故を受けて、それまでの6~9月の実施期間が5~10月に拡大され、ことしも踏襲する。政府は夏の節電について、数値目標の設定を見送ったが、省エネが地球温暖化対策の観点からも極めて重要であることに変わりはない

 ▼全国で原発の停止が長引く中、石炭火力発電が脚光を浴びている。石炭は温室効果ガスの排出量が多く、温暖化対策を後退させる恐れがある。環境への配慮に欠けるなら、気象協会選定の「季節のことば」も現実とかけ離れたものになりかねない。