▼書店の群馬本コーナーが人気だという。さっそく新書『あなたの知らない群馬県の歴史』(洋泉社)を買い読んでみた。面白かった。一方で知識不足を恥じた

 ▼新聞記者は、といっても筆者に限ってかもしれないが、面白い現象に飛びつく。取材対象が次々に変わり、年を取ってみると、案外知らないことが多い。郷土史をおさらいして、その奥深さにあらためて驚いた

 ▼まずは足元。自分の住んでいる街を知ろう。思い立って、日帰り、老若男女100人の地元自治会バス旅行に初参加した。ママの「公園デビュー」ならぬ中高年の「地域デビュー」である

 ▼今週の日曜日、立ち寄った「吉祥寺」(川場村)の境内は一面、〝春の銀世界〟だった。華鬘草けまんそうが淡紅色の小さな花を付け、名残の桜に雪。そして曇り空が広がっている。底冷えだった

 ▼情報伝達の手段が飛躍的に増えた半面、人と人とが直接、相対する機会が減った。コミュニケーション不足が社会をゆがめている原因であり、うんぬん。こんな話を聞いたり、言ったりもする。しかし省みてどうだろう。自分もその一人じゃないか

 ▼久しくお会いしていなかった知人と話ができたのもバス旅行のおかげ。地元の地誌編纂へんさんを手伝ってほしいと声を掛けられ、引き受けたのは、地域での会話不足を反省してのこと。肩ひじはらずに地域活動へ参加してみよう。