▼〈気遣いは 昔上司に 今部下に〉。第一生命保険が19日に発表した第26回サラリーマン川柳コンクールの入選作だが、4月施行の改正高年齢者雇用安定法は職場にそんな気遣いをさらに増やすのだろうか

 ▼法律は、厚生年金の支給開始年齢が2025年に65歳まで段階的に引き上げられることに伴い、定年後に無年金・無収入の人が増えることを避けるため、企業に希望者全員を65歳まで継続雇用することを義務付けている

 ▼大企業の中にはこれに合わせ、定年年齢を60歳から65歳に引き上げるところもあれば、60歳以上の働き手に能力を発揮してもらうため、雇用延長者の賃金制度を見直すところも

 ▼一方、総人件費が増えることから、現役世代である40~50代の賃金抑制を図ったり、勤務時間を通常の半分にする「ハーフタイム勤務」の導入を検討するところなど、若者の採用への影響も懸念される中、さまざまな試みが行われようとしている

 ▼定年後に家庭で妻にまとわりつく男性をかつて、「濡ぬれ落ち葉」と呼んだ。現代の中高年は長く働き続けるうちに家庭ではなく、職場で後輩に煙たがれる「新型濡れ落ち葉」とも呼べる存在になる恐れが出ているという(11日付日経)

 ▼そう呼ばれないために、シニア層、予備軍はどう対処すべきか。継続雇用の義務化は働き方の見直しも迫る。