▼温暖化や都市部のヒートアイランド現象が一因なのか。身近な生き物であるチョウの生息域が日本で北へ移っているという

 ▼異変は最北の地である北極海でも進む。例えば、海氷面積。1980年代には年間で最小の時期でも700万平方キロ以上あったのが近年激減、宇宙航空研究開発機構は9月、349万平方キロと最小記録を更新したと発表した

 ▼グリーンランドの北極圏では日本の観測隊が氷河が赤く染まる「赤雪」と呼ばれる珍しい現象を観測した。気温の上昇で赤い色素をもつ微生物が大量発生したことによる

 ▼地球環境の悪化に伴う人類存続の危機の程度を時計の針に例えると、何時何分になるのか。旭硝子財団が20年前に始めた「環境危機時計」はことし、昨年に比べて22分進み、「極めて不安」の9時23分となった

 ▼人類滅亡の時刻を12時とし、世界各国の政府関係者や研究者などに回答してもらうこの時計。20年前は7時49分だった。このところ3年連続で針は後退していたが、ことしは回答者の環境悪化への懸念が表れた格好で、「気候変動」を原因に挙げる人が目立った

 ▼カタールで26日から、気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)が開かれる。温暖化対策の枠組みを話し合う会議で大きな成果を得ることができるのか。その結果はチョウの生息域にも影響を及ぼす。