犠牲者を悼んで花を供える長井常務ら

 2018年1月、訓練中だった自衛隊員ら12人が死傷した草津白根山の本白根山(群馬県草津町、2171メートル)の噴火から、23日で4年を迎えた。本白根山の麓にある草津温泉スキー場では同日、同スキー場を運営する草津観光公社の幹部らが黙とうし、犠牲者の冥福と、火山活動の穏やかな状態が続くことを祈った。

 同公社の長井英二常務(64)ら4人が、噴火により廃止となった白根火山ロープウエー山麓駅近くを訪れ、簡易的に設けた献花台に花を供えた。その後、噴火発生時刻の午前10時2分に合わせ、1分間の黙とうをささげた。長井常務は「スキー人口の減少やコロナ禍などスキー場の経営は厳しくなっている。今後もお客さまの安全を第一に、(安全確保のための)整備を決しておろそかにせず、噴火の教訓を生かしていきたい」と述べた。

 当時、被災者の救助に当たった同スキー場パトロール隊の中沢卓隊長(52)は「ゲレンデに真っ黒な火山灰が降り積もり、今思い返しても恐ろしい景色だった」と振り返る。

 火山灰が雪の水分を含んで粘土状になり、スキー板やスノーモービルも滑らない状況での救助活動は、これまでに経験したことがないものだった。要救助者を乗せるボートは思うように進まず、隊員らが後ろから押して移動。拡声器や無線で連絡を取り合いながら、全員を安全な場所へと搬送した。

 必死の救助作業で得た教訓は現在のパトロール隊にも受け継がれているとし、「スキー場の名前も変わり、家族連れが多く来てくれるようになった。どうやったらより楽しんでもらえるかを考えながら、今後も安心安全を守っていきたい」と話した。

 噴火は18年1月23日午前10時2分ごろ発生。草津国際スキー場(現草津温泉スキー場)で訓練中だった陸上自衛隊員の男性=当時(49)=が噴石の直撃を受けて死亡、スキー客を含む11人が重軽傷を負った。19年4月、本白根山の噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げられている。