▼生き物やモノはどれくらい長く生きるのだろうか―。神様が紹介する形でまとめられた『寿命図鑑』(いろは出版)は、動物や鳥、建築物など13カテゴリーにわたり、全部で324の寿命を収める

▼イラスト満載で子ども向けだが、大人も楽しめる。野良猫の寿命が目に留まった。約5年。飼い猫の4分の1という。餌を探したり、暑さや寒さをしのいだり、厳しい生活がうかがえる

▼元をただせば、飼育しきれず捨てられたのだろう。繁殖して増えていけば、厄介者扱いもされてしまう。愛護活動に取り組むボランティア有志が今月、伊勢崎市で野良猫に不妊去勢手術を施した

▼埼玉県の獣医師らの協力を得て、県内各地から持ち込まれた50匹ほどに格安で施術した。一代限りとなった命を地域に返し、適切に面倒をみていくことを目指す。8月以降、毎月の実施を予定する

▼手術の証しはV字にカットされた耳。花びらのような形から「さくらねこ」と呼ばれる。ボランティアの一人でアニマルフレンド代表の霜村博子さんは「人と動物の共存共栄を」と願う

▼神様は図鑑で野良猫を〈ニャンとも一生懸命生きている〉と評する。巻末では、一度しか生きられないそれぞれの一生を踏まえ、一瞬を大切に〈自分の命もまわりの命も大切に、明日も自分らしく生きていこうね〉と呼びかけている。