出土した銅鏡の裏面=市提供
出土した銅鏡の表面=市提供

 群馬県高崎市教委は27日、多胡碑周辺の発掘調査で、古墳時代前期(4世紀ごろ)の銅鏡1枚が出土したと発表した。地域で権力を持っていた豪族の墓があった可能性があるという。県内で類似の銅鏡が学術調査で見つかるのは初めて。保存状態が良く、貴重な史料だとして2月に特別公開を予定している。

 発見されたのは「鳥頭四獣鏡系」の銅鏡。直径は10.5センチ、重さは126グラム。鏡の裏面に鳥のとさかや獣の尻尾のような模様が描かれていることから、国内で製造されたと考えられる。同様のものは国内で約50枚しかなく、保存状態が良いため貴重という。学術調査以外で1939年に太田市内でも出土したとされるが、何らかの原因で失われ現存しない。

 今回銅鏡が見つかった場所からガラス小玉8点や、木材の表面を削る鉄製工具「鉋(やりがんな)」も出土。711年建立の多胡碑とは時代が離れており、直接の関連はないとみられる。

 鏡や玉、鉄製品が同じ場所で見つかったことから、文化財保護課は「古墳時代の副葬品の典型。一定の権力を持った豪族の墓があった可能性が高い」とする。地中に埋めた金属は通常さびてしまうが、模様がはっきりと確認できる状態で見つかるのは「好条件が偶然そろい、奇跡的」という。昨年8~12月に多胡碑周辺で行われた発掘調査で出土した。

 市教委は2月5~20日、銅鏡やガラス玉などを、同市吉井町池の多胡碑記念館で特別公開する。同課の滝沢匡係長は「保存状態の良い銅鏡が公開される機会は多くない。ぜひ見てほしい」と呼び掛けている。

 特別公開は午前9時半~午後5時。月曜休館。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、市ホームページにも写真を掲載する。問い合わせは同館(電話027-387-4928)へ。