本州最後の山、八甲田山の山頂で
残暑厳しい乳頭山への道中で滝打ちクールダウン
絶え間なく噴煙を上げる樽前山の火口丘を背に
日高山脈縦走中の一こま。背後には目を見張る絶景
大雪山国立公園にある沼ノ原大沼の野営指定地での夜明け
夕日に美しく染まる天塩川河口から最後の山、利尻山を望む
300座目の天塩岳に登頂しガッツポーズ
最後の頂、利尻山にて。感謝の思いを込めて精いっぱいホラ貝を吹いた

 アドベンチャーレーサーの田中陽希さん(38)が人力のみでの日本三百名山踏破を果たした。旅の途中で触れ合った人々や、数え切れないほどの絶景との出合い。全てが脳裏に焼き付いている。

 

 2018年の元旦に鹿児島県の屋久島をスタート。海や川はカヌーなどで渡り、陸路は徒歩という過酷な旅は、昨年8月2日に終止符が打たれた。当初は2年で終える予定だった。しかし地震や台風に豪雨、そして全く予期しなかった新型コロナウイルスの影響で何度も大幅な足止めを強いられた。

 津軽海峡をシーカヤックで縦断し、故郷・北海道の地を踏んだのが20年9月。晩秋の大千軒岳を皮切りに、噴煙を上げる樽前山や最難関と位置づけていた日高山脈縦走を乗り切り、道東の名峰、そして大雪山系の神々しい姿に心揺さぶられた。最後の山、利尻山の頂に立つまで実に3年7カ月の歳月を要した。

 今後はアドベンチャーレースの世界に戻る。今は3月末から南アフリカで開催される大会に出場するため、トレーニングに励む毎日だ。新たな挑戦がスタートする。

 田中さんは、群馬県みなかみ町を拠点とするプロアドベンチャーレースチーム「チームイーストウインド」に所属し、上毛新聞に「ようこそ 陽希の冒険記」を連載している。