館林市土地開発公社(2014年3月に解散)が段ボール製造大手のトーモク(東京都千代田区)に売却した土地が汚染されていた問題を巡り、市が同社に約5億円の損害賠償金を支払うことで和解したことに対し、同社が主張する土壌汚染対策費の正当性を精査する必要があるなどとして、市内の70代男性が多田善洋市長に対し、同社との和解を取り消して裁判の継続を求める訴訟の第1回口頭弁論が5日までに、前橋地裁(杉山順一裁判長)であった。被告側は請求の却下を求めて争う姿勢を見せた。

 訴状によると、市が汚染土壌の実態を調査しないまま同社に対策工事を行わせたことにより、適切な対策費の査定を怠ったなどと主張している。

 同社は環境基準を超えるフッ素(溶出量)が土地購入後に検出され対策工事を余儀なくされたとして19年4月、市に損害賠償を求める訴訟を地裁に提訴。地裁は21年7月、市に和解を勧告した。市は売買契約の一部に違反があったことを認め、同年の市議会9月定例会で勧告に従い和解方針と賠償額を決める議案を可決。同年10月20日付で和解した。