新たな練習施設のイメージ図を掲げる(左から)石井社長、土屋会長、山本市長

 サッカーJ2ザスパクサツ群馬を支援しようと、ホームセンターを展開するカインズ(埼玉県本庄市)は8日、チームの練習拠点となる施設を整備し、本拠地を置く群馬県前橋市に寄贈すると発表した。同日、市役所で協定締結式を開き、コート3面とクラブハウス、駐車場を備えた15億円規模の施設の概要を示した。年内に着工し、2023年12月に完成させる予定。

 寄贈は企業版ふるさと納税を活用する。カインズはこのほか、市の施策に役立ててもらおうと3億円を寄付する。

 施設は同市富田町の住宅団地、ローズタウンの一画に整備する。面積は約5万平方メートル。コートは天然芝2面、人工芝1面を予定し、一般利用も可能とする。2棟のクラブハウスは選手用と一般用で分け、上毛三山をイメージしたデザインにする。市は、クラブを運営するザスパ(同市)に施設の指定管理を委託することを検討している。

 クラブは現在、同市下増田町のコーエィ前橋フットボールセンターをトップチームの練習拠点としているが、年間約800万円の使用料を市に払っている。芝の養生や他の大会開催で使用を制限され、夏季は市内外のサッカー場を転々としながら活動しており、専用の練習場の整備は積年の課題だった。

 昨年2月下旬の開幕戦以降、ザスパとカインズが水面下で計画していた。

 締結式に出席したカインズの土屋裕雅会長は「専用の練習場を保有していない状況は、J1、J2クラブで極めて珍しいことだと知り、パートナーとして何とかしたいと考えた」と説明。山本龍前橋市長は「寄贈に心から感謝する。ザスパにはJ1を目指して頑張ってほしい」と応じた。

 ザスパの石井宏司社長は「クラブの飛躍に重要な施設を整備していただくことになり、胸に迫るものがある。地域の交流拠点としても活用したい」と力を込めた。

 群馬県で創業したカインズは、クラブがJリーグに加盟した翌年の06年から、ベイシアグループの各企業と共にオフィシャルユニホームパートナーとして支援を開始。20年にザスパの筆頭株主グループの一員となった。