男子個人ノーマルヒル 後半距離で力走する渡部暁斗=張家口(共同)

 北京冬季五輪第6日(9日)ノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒルの日本勢はソチ、平昌大会銀メダルの渡部暁斗が7位に入ったのが最高だった。弟の善斗(ともに北野建設)は13位、山本涼太(長野日野自動車)は14位、谷地宙(早大)は30位。

 スノーボードはハーフパイプ予選を行い、男子はスケートボードで東京五輪に出場した優勝候補の平野歩夢(TOKIOインカラミ)が1位で通過し、平野流佳(太成学院大)戸塚優斗(ヨネックス)平野海祝(日大)と日本の4選手全員が11日の決勝(12人)に進出した。

 女子は17歳の小野光希(バートン)と冨田せな(アルビレックス新潟)、るき(チームJWSC)の姉妹が10日の決勝に進んだ。

 スピードスケート・ショートトラックで男子1500メートルの吉永一貴(トヨタ・中京大)は準決勝で敗れた。

 アルペンスキーの女子回転は向川桜子(富士フイルムBI秋田)が35位、安藤麻(日清医療食品)は1回目で途中棄権した。

追い上げ、終盤力尽きる

 力走も実らなかった。ノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒル。トップと1分16秒差の9位で後半距離を迎えた渡部暁は、自身の10秒後にスタートし、逆転で金メダルに輝いたガイガーらと懸命に前を追った。しかし、終盤に力尽きて7位。「実力差が出た」と冷静に受け止めた。

 今季好調な距離だけなら4番目のタイムだったが、精彩を欠く前半飛躍の出遅れが全てだった。直前の山本が有利な向かい風が吹く好条件を生かし、大ジャンプを見せた。だが、次の渡部暁の時は、コーチからなかなかスタートの合図が出ず「風が変わっちゃったんだなと。残念」。K点(95メートル)を3メートル越えるにとどまって苦しい位置に。向かい風は前半の上位10人の中で最も弱かった。

 今季はワールドカップ(W杯)の個人種目は5位が最高。五輪シーズンで表彰台に立てないまま本番を迎えたのは、17歳で出た2006年トリノ五輪以来だ。前日には「奇跡を信じるという言葉は使いたくなかったが、願ってみるのもありかな」と漏らしたが「奇跡」は起きなかった。

 2大会連続で銀メダルを手にしていた種目で完敗した。5度目の冬季五輪を節目と位置づけ、頂点を目標に掲げる日本のエース。15日の個人ラージヒルへ「もう一回気を引き締め、チャンスをものにして取れるものを取りに行けっていうメッセージとして受け止めたい」と気持ちを切り替えた。

LHで金を

 渡部暁斗の話 金メダルは見えていた。もう少しうまく走れればメダルもあったなと思うと、ちょっと悔しさはあるが、ジャンプの悪さからするといい走りをして終えられた。次のラージヒルでは有言実行で金メダルを取れるように頑張りたい。