群馬県は14日、県立赤城公園の活性化に向けた基本構想案を公表した。赤城大沼の景観を生かした大規模なキャンプサイトの構築、ビジターセンターを建て替えて交流拠点施設を整備することなどを柱としている。豊かな自然を保全しながら、山頂エリア全体に人が行き交う回遊性を創出し、話題性や滞在性を向上させたい狙い。パブリックコメント(意見公募)を経て基本構想を年度内に策定し、事業化する方針だ。

 基本構想の策定に向け、県はスノーピーク地方創生コンサルティング(新潟県三条市)と連携。地元住民と意見を出し合う「あかぎ会議」を昨年11月と12月に計2回開催したほか、観光客やウェブ上でアンケートを実施し、現状の課題を分析していた。

 課題として、豊かな自然観光資源はあるものの、行動消費や中長期滞在が減少傾向にある点が挙げられた。回答のうち、82%が半日よりも短い滞在時間で、59%が1000円未満の消費額だった。さらに、赤城公園キャンプ場は大沼に面しているという立地の魅力はあるものの、無人管理の不便さが指摘されるなど有効に活用されていない実態があり、キャンプ場や宿泊施設の整備や改善を望む声が寄せられたという。

 このため、赤城大沼や小沼、覚満淵、ビジターセンターなどの各スポットや施設の魅力を高めて人の流れを生み出すとともに、環境負荷を最低減にとどめた開発を通じ、エリア全体を活性化させていくことが肝要とされた。

 基本構想案は①既存のキャンプ場を拡張した大規模なキャンプサイト「大沼キャンピングフィールド」②ビジターセンターを建て替えた「赤城ランドステーション」③覚満淵や小沼を楽しむためのコテージやグランピング施設―の設置を提案。赤城山観光案内所やビジターセンターでの滞在空間や情報発信の機能を強化し、地域社会と連携しながら、利用者に合わせた赤城山の楽しみ方を提供できるようにする。

 県は新年度一般会計当初予算案に「県立赤城公園活性化整備」として1億1500万円を盛り込んだ。県自然環境課は「赤城山の豊かな自然の素晴らしさを体験、体感してもらえる公園にしていきたい」としている。基本構想案は県のホームページでも公開され、3月15日まで意見を受け付けている。

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