2021年春の女子の都道府県別大学進学率(四年制)の試算で、群馬県は43.9%と全国で28位となり、関東1都6県で最も低かったことが分かった。全国で最高の東京(74.1%)と最低の鹿児島(34.6%)では2.14倍の開きがあったほか、女子の進学率が男子を上回ったのは徳島と沖縄の2県のみとなるなど、地域と性別による二重の格差の存在が浮かんだ。全国の進学率は女子51.3%、男子57.4%で、ともに上昇傾向にある。

 文部科学省が例年算出している方法を使い、最新の学校基本調査に基づいて共同通信が試算した。

 女子の都道府県別では、大学が多数立地する東京と京都(66.8%)が突出。50%超は12都府県で、主に都市部とその近郊だった。下位には九州や東北、中国地方が目立ち、10県が30%台にとどまった。

 桜美林大の小林雅之教授(高等教育論)は「大学進学には学力だけでなく、家庭の所得、本人や親の意欲などが関係している」とし、家計が苦しい地方の女子が最も不利な立場にあることを強調。「進学を促すには給付型就学金の充実を図る必要がある」とした。

 また、男子の進学率が50%を超えたのは、群馬県(50.5%)を含む24都道府県で、女子の2倍に上った。都道府県内の男女格差は、山梨が男子72.7%、女子54.5%で1.33倍と最大。群馬県は1.15倍だった。

 女子生徒の進学志向の高まりを背景に1980年に設立された県立女子大(玉村町)の小林良江学長は、進学率の男女差について「性別役割分業に基づいた教育期待への性差がいまだにあり、その意識が周囲のみならず若者本人にも備わってしまっていることが根底にあるのでは」と分析する。

 「大学進学は成功保証ではない」と強調しつつ、その先の選択肢を増やすことにつながると指摘。群馬県は、同大をはじめ自宅から通える大学もあり、進学率を高められる環境にあるとみており、「可能性を広げるためにも大学進学を考えてほしい」と背中を押している。

 2020~21年は新型コロナウイルスの影響で家計悪化や遠隔授業の導入が進み、例年と違う進学動向になった可能性もある。

大学進学率の試算方法

 文部科学省の学校基本調査に基づき、2018年春の中学校や特別支援学校など中学段階の卒業生徒数から推計した21年春の都道府県別18歳人口を分母とし、都道府県別(通学先の高校所在地別)の四年制大学への進学者数を分子として算出した。大学進学者には浪人生を含む。文科省は同様の手法で、特別支援学校卒業者を除いて18歳人口を算出しているが、今回の試算はこの人数を含めた。小数点第2位を四捨五入した。

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