再生プラスチックの配合率を50%に高めて製造する美容液のキャップ
内ぶた(奥)とランナー(左)、ランナーを粉砕したリサイクル材

 化粧品大手のコーセー(東京都中央区、小林一俊社長)は、主要拠点の群馬工場(群馬県伊勢崎市境伊与久)で生産する一部製品のキャップについて、6月から再生プラスチックの配合率を50%に引き上げる。同社によると、従来の配合率は多くて30%で、50%は他社を含めて例がない。石油由来のプラスチックの使用量を減らし、二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。

 プラスチック製品を作る際、金型につながる通路に樹脂が固まることで「ランナー」と呼ばれる廃材が発生する。同社はフェースパウダーの内ぶたを成型する工程で生まれたランナーを粉砕してリサイクル材とし、美容液のキャップの素材として再利用する。

 環境負荷の低減に貢献するほか、材料費を4%削減できるという。

 再生プラスチックの使用量を増やすと製品本来の色を出すのが難しくなるが、無着色のランナーを使うことで高い配合率を実現した。試作当初は、樹脂がキャップの金型から漏れることでできるバリやゆがみなどの不良が多発したが、樹脂を流し込む速度を調節するなどして克服した。

 対象となる美容液は「プレディア バイタルスピリッツ アドバンスド」の詰め替えタイプ。他製品のキャップやサンプル容器への適用拡大のほか、他社で出た廃プラスチックを活用することも検討していく。

 同社は2020年に「サステナビリティプラン」を策定。30年までに全製品でリデュース(減量)、リユース(再使用)、リサイクル(再生)、リニューアブル(再生素材への切り替え)の「4R」のいずれかを取り入れる目標を掲げる。

 同社デザイン部の荒井啓部長は「自社グループ内に成型部門を持つ強みを生かして技術開発を続け、環境対応の取り組みを進めたい」と話した。

【こちらも】ハッピーウーマンアワード コーセーを表彰 伊勢崎に主力工場
【こちらも】自動車部品大手のマレリ 経営難で金融機関に支援要請 工場ある邑楽、動揺広がる