北京冬季五輪の閉会式で入場行進する日本選手団=20日、北京(共同)
日本―英国 第5エンド、ショットを放つ藤沢。左は吉田夕、右は鈴木=北京(共同)
スピードスケート女子の全競技を終えて一夜明け、メダルを手に笑顔でポーズをとる3選手。左から高木菜那、高木美帆、佐藤綾乃=20日、北京(共同)

 第24回冬季オリンピック北京大会は20日夜、北京市の国家体育場(通称「鳥の巣」)で閉会式が行われ、17日間の祭典が幕を閉じた。中国は強権的な手法で新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込め、大会成功と国家の威信をアピール。欧米が弾圧を指摘するウイグル族の選手を開会式の聖火リレー最終走者に起用して融和を演出するなど、五輪の政治利用の気配が随所ににじんだ。

 フィギュアスケート女子の15歳、カミラ・ワリエワ(ロシア・オリンピック委員会=ROC)のドーピング問題が大会を揺るがせ、日本が3位に入った団体のメダル授与式が延期される異例の事態も起きた。ノルディックスキー・ジャンプのスーツ規定違反による失格続出や、スノーボードの不可解な採点など物議を醸す判定も相次いだ。

 日本は20日のカーリング女子決勝で英国に敗れ、金3、銀6、銅9の計18個のメダルを獲得。前回平昌大会の13個を上回って冬季五輪最多となった。スピードスケート女子の高木美帆(日体大職)は日本選手として冬季五輪1大会最多の4個のメダルを手にした。

 閉会式ではスピードスケート女子の郷亜里砂(イヨテツク)が日本選手団の旗手を務め、日本や各国・地域の選手がリラックスした様子で入場した。

 中国の習近平国家主席や国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長らも閉会式に出席。五輪旗が次回2026年大会を開催するミラノ・コルティナダンペッツォ(イタリア)に引き継がれた。バッハ氏はあいさつで、選手や関係者に「五輪での団結する力は、私たちを分断しようとする力より強い」と呼び掛け、閉会を宣言。聖火が消された。

 08年に夏季五輪を開いた北京は「共に未来へ(一起向未来)」のスローガンの下、史上初めて夏冬両五輪の開催を実現。91カ国・地域(ROC含む)から約2900選手が参加した。新型コロナ対策として選手や関係者と一般市民の接触を遮断する「バブル」方式を徹底。観戦は招待客に限られた。

 北京冬季パラリンピックは3月4日に開幕する。

カーリング女子は銀 前回の銅上回る

 北京冬季五輪最終日の20日、カーリング女子決勝で日本(ロコ・ソラーレ)は英国に3-10で敗れ、銀メダルだった。初の「金」には届かなかったが、前回平昌五輪の銅メダルを上回り、男女を通じて史上最高の成績で終えた。

 スキップの藤沢五月(30)と吉田知那美(30)、妹の夕梨花(28)、鈴木夕湖(30)、控えの石崎琴美(43)で臨んだ日本は序盤から、正確なショットを繰り出す英国に主導権を握られた。有利な後攻で迎えた第5エンドに1点を奪われ、1-4と苦しい展開。第7エンドには決定的な4点を失った。

 カーリング発祥の英国は平昌大会の3位決定戦で日本に負けた雪辱を果たし、2002年ソルトレークシティー五輪以来20年ぶり2度目の金メダルに輝いた。

 ノルディックスキー距離女子30キロフリーは5大会連続出場の石田正子(41)=JR北海道=が26位に入ったのが最高だった。

「メンバーに誇り」女子団体追い抜き 高木姉妹、佐藤が会見

 スピードスケート女子団体追い抜きで銀メダルを獲得した3選手が北京五輪最終日の20日、記者会見し、エースの高木美帆(日体大職)は「金メダルを逃した悔しい思いは消えていないが、このメンバーで戦えたことを誇りに思う」と語った。

 2連覇を狙った日本は決勝でカナダをリードする展開から、最終盤に高木菜那(日本電産サンキョー)が転倒した。高木菜は「すごくつらい五輪になってしまったけれど、これからの人生の糧にできるよう前を向いて歩いていきたい」と落ち着いた表情で話した。佐藤綾乃(ANA、高崎健大出身)は「銀メダルではあったが、美しく日本人らしいスケーティングを最後の最後まで届けることができた」と胸を張った。

 3月に世界選手権とワールドカップ(W杯)最終戦が控える。その後のシーズンオフの楽しみを聞かれ、高木美は「新型コロナウイルスが気になり、美容室にちゃんと行けていないので、落ち着いたら行きたい」。高木菜は「すき焼き」、佐藤は「肉ずし」を食べたいと笑った。