群馬県内の公共施設などの警備業務を巡り、県内外の7社が談合による受注調整を繰り返したとして、公正取引委員会は25日、独占禁止法違反(不当な取引制限)で、うち6社に排除措置命令を、4社に課徴金納付命令を出したと発表した。国や県、市町村などが発注した計410件の入札で談合し、受注総額は約10億円に上るという。公取委による警備会社に対する行政処分は初めて。

 公取委によると、ALSOK群馬(前橋市)、シムックス(太田市)、国際警備(高崎市)、北関東綜合警備保障(宇都宮市)の4社に対し、計1480万円の課徴金の納付を命じた。さらにケービックス(前橋市)、東朋産業(同)を加えた6社に再発防止に向けた排除措置命令を出した。一方、セコム上信越(新潟市)は公取委の調査開始前に不正をやめ、自主申告したことなどから処分を見送った。

 7社はセンサーや防犯カメラで施設の異常を感知し警備員が駆け付ける「機械警備業務」の一般競争入札や指名競争入札などに関し、既に委託されている業者が引き続き受注できるよう申し合わせていた。受注予定の業者が入札価格を決め、他の業者はそれを上回る額で入札していた。不正は遅くとも2017年1月から、公取委が立ち入り調査した20年9月まで続いていたという。

 業務を発注していたのは国や県のほか、前橋、高崎、桐生、伊勢崎、太田、沼田、渋川、藤岡、富岡、みどり、榛東、吉岡、みなかみ、玉村の計14市町村など。

 処分についてALSOK群馬は「厳粛、真摯(しんし)に受け止め、コンプライアンス体制強化と再発防止策の徹底を図り、早期の信頼回復に努めたい」とした。シムックスも「法令順守に向けた社内での講習などを通じ、継続的に再発防止に取り組みたい」としている。

 高崎市は、排除措置や課徴金納付の命令を受けた業者は入札での指名停止要件に該当するとして「事実を調査し適正に処理したい」とした。伊勢崎市の担当者も「事案の内容を把握でき次第、対応を検討したい」としている。

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