旧前橋中央小(群馬県前橋市表町)の跡地活用事業について、市は25日、優先交渉権者に群馬パース大(高崎市問屋町)を選んだことを明らかにした。同大は跡地に前橋キャンパス(仮称)を整備し、2027年4月に医療・福祉関連の学部や学科を新設する方針。JR前橋駅北口で進められている再開発事業と共に、街中のにぎわい創出への好影響が期待される。

 中央小は16年3月末に前橋桃井小との統合に伴い閉校。校舎は同年4月から一時的に桃井小として使われた。前橋駅から徒歩5分程度の場所に位置し、敷地面積は1万3385平方メートル。市は昨年末に活用事業者の公募を始め、2度の審査を経て、優先交渉権者を決定した。土地は引き続き市が所有し、同大に貸し出す。近く基本協定を締結し、来年に契約する見通し。

 同大によると、前橋キャンパスは敷地全体を活用。南側の校舎とプールを解体し、規模は未定だが新たな建物を設ける。北側の校舎と体育館は改築を検討する。キャンパスを利用する学生は600~1000人、教職員は50人程度を想定し、事業費は18億円程度を見込む。学生用駐車場は設けず、通学は公共交通機関を利用してもらう。

 地域社会への貢献として、公開講座を開き、住民や企業向けに健康に関するアドバイスをすることも想定している。図書館は学生以外の一般市民も利用できるようにする。授業のない日は敷地内でグラウンドゴルフなど地域イベントが行えるよう配慮する。

 前橋市中心部はかつて、学校が郊外に移転したことで空洞化が進んだ。現在はケービックス元気21まえばし(同市本町)に群馬医療福祉大がキャンパスを構えており、群馬パース大がキャンパスを新設すれば、さらなる活性化が期待される。

 同大の樋口建介理事長は25日の報告会で「駅が近く学生にとっては利便性が高い場所。今後は地域貢献の面でも役に立ちたい」と述べた。山本龍市長は「医療・福祉の人材を地元で育てられるのは喜ばしい。学生が街中にいることは活性化への起爆剤になる」と期待した。

 同大は群馬パース看護短期大などを経て、05年に4年制大学に移行。10年には高崎市問屋町に本部機能を備えたキャンパスを設けた。学生数は約1500人。4月から看護、リハビリテーション、医療技術の3学部体制となる。

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