造成が進む村内の分譲予定地

 任期満了に伴う高山村長選が15日に告示される。3選を目指す現職の後藤幸三氏(74)のみが出馬の意向を示しており、無投票の公算が大きい。「星降る村」と呼ばれ、県立ぐんま天文台があるなど風光明媚(めいび)な山里ながら、人口減は著しく過疎対策は急務だ。告示を前に、村政の現状と課題を探った。

 同村は、4月1日から過疎法の財政支援対象地域となる。2012年2月末に3996人だった人口は、今年2月末現在で3490人に。ここ10年間で1割以上減少したことになる。15年に策定した第5次村総合計画では、24年の目標人口を3500人としているが、既に下回ってしまった。

 人口減に悩む多くの自治体と同様に高齢化も進んでおり、20年の国勢調査では人口に占める65歳以上の割合は37%となっている(県平均30.4%)。今後の村を担う若者世代の増加に向けた、移住・定住対策が課題だ。

 国が設けた高山村移住・定住コーディネーターの木暮咲季さん(34)によると、村や木暮さんに相談した上で村へ移住、定住した人数は19~21年は9組15人だった。現在は月に5組ほどの相談を受ける人気ぶりだというが、受け入れの最大の障害が住宅の不足にあるという。

 アパートなどの賃貸住宅は村内にわずか数軒。常に満室の状態で、空きができてもすぐに埋まってしまう。木暮さんは「いきなり土地を買って家を建てるのはハードルが高い」と指摘する。

 村営住宅は単身者が住めなかったり、収入要件があったりしてニーズに合わない場合がある。また、村内に空き家はあるものの、所有者の了解が得られないなど借りられないことが多い。

 こうした状況を受けて、村は空き家の所有者に提供を働き掛けているほか、人口流出を抑え、定住者を増やすため分譲地の造成にも取り組む。

 木暮さんによると、景観の良さを移住の要因に挙げる人が多いという。村の宝である美しい風景を生かし、人口減少に歯止めをかけられるかが課題となっている。