独り、病室で過ごす時間は不安ではないか。焦りを感じる日もあるのだろう―。初めて今季ザスパの主将に指名された細貝萌が負傷し、ほとんどシーズン終盤まで、復帰への希望が断たれてしまった。記者にとっても衝撃的で、自然と細貝の胸中に思いを巡らせた。

 一方、当の本人は気丈さを失っていない。ブログに、信念を持って相手の攻撃を封じた試合中の判断理由について詳しく記している。加えて、「(自分は)心配いらないからチームを応援して」と、この難局面でも、主将の立場を忘れることはない。

 思えば、昨季の加入以降これまで「チーム第一」の考えが、言葉の端々から伝わってきた。主将就任時に述べていたのは「僕が重圧を引き受けて、仲間に楽をさせたい」。入団当初から、「ザスパのピースとして、全力で体を張っていきたい」と強調して、チームに貢献してきた。

 今年でプロ18年目、海外での実績も豊富。それでもうまずたゆまず、自分と向き合ってきた。どんな苦境にあってもめげず、人生の糧にしている。このけがも必ず克服するはずだ。

 共に大きな壁を乗り越えよう―。決して独りではない。