群馬県食肉卸売市場(玉村町上福島)は、食肉の流通や市場運営などを手掛けている。海外からも認められるレベルで衛生管理を徹底。消費者に安全で安心な食肉を安定的に供給し、豊かな社会づくりに貢献している。直営店「肉の駅」を県内4カ所で展開する。

■仕事内容
 入社9年目で市場部市場課の石井徹さん(27)は、肉牛の競り(市場取引)業務を担当する。鑑定人として牛の枝肉を見極め、肉質などから台付(初期金額)を決める仕事を担っている。
 肉のサシの入り方や脂と肉の比率などを確認し、評価する。多い日は1人で120頭分の肉を見ることもある。「責任重大な仕事。生産者が大切に育てた牛や豚の肉を評価し、消費者に届けるという食肉流通に携われることにやりがいを感じている」と話す。

■キャリアアップ

 最初は見習いから始まる。石井さんはこれまで豚の鑑定人を務め、3年ほど前から牛の担当になった。毎日が勉強で、同じ牛はいないため1頭1頭に真剣に向き合うことを心掛けてきた。また、分からないことがあれば、先輩が丁寧に教えてくれた。

 入社2年目には約3カ月間、研修の一環として全国食肉学校に入学。食肉の知識や加工方法、販売などについて学んだ。学校で身に付けたノウハウが今の業務に生きている。

 県産食肉の魅力については「牛も豚も脂の質が良い。食べた時に口の中に広がる芳醇(ほうじゅん)な味わいを持っているところ」と語る。

■就職活動

 高校では畜産を学んだ。県内で畜産に携わる仕事をしたいと考えていたところ、教員に食肉卸売市場を薦められた。見学をした時に社員が温かく接してくれて、雰囲気の良さに引かれた。

 後輩には「就職活動ではいろいろな会社を見学し、社内や働いている人の雰囲気を感じてほしい」とアドバイスを送る。

いしい・とおる 前橋市出身。勢多農林高卒。2013年4月に入社し、現部署に所属

石井さんの1日

6:00 起床
7:30 出社。枝肉の重量を計ったり、肉の評価ができるように一部を切開したりする
9:00 肉の評価を始める。台付(初期金額)を決める
11:00 競りのデータを確認する
12:30 競り開始。市場には県内外の卸売業者やバイヤーが集う
13:30 市況確定。情報を公開する
14:00 昼食。社内で弁当を食べる
15:00 現場の掃除をしたり、輸出に関する文書を作成したりする
18:00 退社
18:20 帰宅。夕食
19:00 テレビや動画を見るなどしてゆっくり過ごす
23:00 就寝

企業データ

▽設立年 1968年
▽従業員数 274人(2021年4月時点)
▽資本金 16億8863万円
▽新卒採用数 12人
▽初任給
 大卒 19万1800円
 高卒 16万9700円