群馬県信用組合(安中市原市)は、西毛地区を中心に22店舗(15拠点)を展開する。1988年に西群馬信用組合と碓氷信用組合が合併して発足し、2021年9月末時点の預金残高は2344億1700万円と過去最高だ。「誠意と熱意とフットワークで行動する」を経営ビジョンに掲げ、地域社会への貢献を目的とする金融機関として存在感を発揮している。
■仕事内容
富岡支店(富岡市)の営業グループに所属する入組4年目の猿谷彰人さん(26)は、同市の富岡地区と七日市地区周辺の個人・法人客を担当する。1日に30~40軒の取引先を回り、貯蓄や融資、相続といった各種相談に対応。専門的知識が必要であるため、常に勉強の日々だ。「ローン借り換えや資産運用などでお客さまに喜んでもらえるのがうれしい。先輩が築いてきた信頼関係を発展させられるよう、常に相手の立場に立った提案を心掛けている」と話す。
■キャリアアップ
全ての職員は総合職として一括採用され、3カ月間は研修で支店配属となる。7月の正規採用のタイミングで異動することもある。3年目までに預金や融資、投資信託といった基礎的な知識を身に付ける体制が整えられている。
近年は経営コンサルティングに力を入れ、中小企業診断士の資格を持つ職員を増やしている。地域経済活性化支援機構(REVIC、東京都)に中堅職員を派遣。派遣期間を終えた職員が同組合にノウハウを共有する取り組みも進んでいる。
■就活ポイント
猿谷さんは県内での就職を希望し、地元の安中で「ほかの金融機関と比べてずっと身近」という同組合の門をたたいた。面接では、スポーツやアルバイトなどの経験を踏まえ、始めたら最後までやり切る継続力とコミュニケーション能力をPR。大きな声ではきはき話すことも心掛けた。
後輩には「学生時代から祭りなどの行事に参加して地域になじんだり、幅広い年代の方とコミュニケーションをとっておいたりすると大きな武器になる」とアドバイスする。
猿谷さんの1日
6:30 起床。妻と朝食
7:30 家を出発
8:15 出勤。店舗内外の清掃を終えたら、資料整理
8:45 朝礼の後、外回り営業へ。1日30~40軒ほど訪問し、商品紹介や融資・貯蓄の相談対応などに当たる
13:00 遅めの昼食。取引先の店で食べることも
14:00 午後の業務開始。再び外回り営業へ
16:30 帰店。部署内で業務報告を兼ねたミーティング
17:15 週2回の夕方営業日でなければ、原則として定時退勤
18:00 帰宅
19:00 夕食
20:00 テレビや動画観賞。妻と散歩に行くこともある
23:00 就寝
企業データ
▽設立 1988年4月
▽従業員数 186人(2021年3月)
▽預金残高 2344億1700万円(21年9月)
▽貸出金残高 876億2700万円(同)
▽採用人数 5人程度
▽初任給(21年4月実績)
大 卒 18万500円
短大卒 16万7400円