「20歳」での投票券購入を促す前橋競輪場のポスター

 4月1日の改正民法施行で成人年齢が18歳に引き下げられるのを目前に、県内の金融機関や不動産業者などが独自の対応を検討している。法律上は18歳になれば親権者の同意なく結べるローン契約の一部を引き続き20歳以上としたり、アパート契約に実質的に保護者の同意を求める措置などがみられる。知識や経験の少なさで身を持ち崩したり、消費者被害に遭うのを防ぐ狙い。酒などの購入は「20歳以上」が維持されることもPRしている。

 東和銀行(前橋市)はローンのうちカードローンとフリーローンについて、契約できる年齢を20歳で据え置く方針。「使い道が自由。消費者被害を防ぐ必要がある」としている。

 群馬銀行(同)もカードローンは従来通りとする。「審査せずに自由な使い道で何度も利用でき、金融知識や社会経験の浅い人を保護する」とした。マイカーローンやフリーローンなどは使い道を十分確かめた上で、返済能力などの審査で過剰な借り入れを防げるとして、18歳に引き下げる。

 高崎経済大生向けの賃貸物件を多く扱うフィールド開発(高崎市)は、県外出身で1人暮らしを始める新入生の顧客が少なくない。物件ごとの保証会社の方針にもよるが、4月以降も引き続き原則として学生が契約者、保護者が連帯保証人となる。「18、19歳の人が単独で契約することはなく、実務に大きな変化はなさそう」と見通す。

 4月に同時施行される改正少年法は、引き続き20歳未満を少年と定義した上で、罪を犯した18、19歳を「特定少年」として別扱いする。非行少年の指導、子や保護者からの相談などを担う県警の少年サポートセンターは18、19歳も支援・指導の対象とし続ける。

 一方、酒やたばこ、公営競技の投票券の購入は「20歳以上」が維持される。県小売酒販組合連合会は、店舗などの販売管理者向けの研修で周知している。前橋競輪は施設内の掲示物などで引き続き啓発。担当者は「購入できる人を『成人』ではなく『20歳以上』にしていたので張り替えずに済んだ」と話していた。