▼環境をテーマとしたプレゼンテーションを通し、小中学生に地球の未来を考えてもらう「ぐんまエコ宣言!2021」の審査会が先日、上毛新聞社で開かれた

▼小学生の部は学校での節水を呼び掛けた迫田恵大君(高崎豊岡小6年)と森本聡介君(高崎片岡小6年)、中学生の部は衣料品を大量生産・販売するファストファッションによる環境問題に着目、解決に向け自分でもできる行動を考えた能重歩実さん(ぐんま国際アカデミー2年)が大賞に決まった

▼「『どうして、そうなっているのか』と疑う気持ちが大事」。発表を聞き、以前、農業コンサルティング「ファームサイド」代表の佐川友彦さんが、中高生向け人材育成プログラムで語った言葉を思い出した

▼研究開発職を経て宇都宮市のナシ園に就職した佐川さんは、3年で500件の業務改善を提案して経営立て直しを後押し。その経験を日本の農業に役立てたいと起業した

▼「段ボール箱やレジ袋に突っ込んであった書類を整理」「ほしいものリストを作る」「畑用メモ帳を作る」など、提案は身の回りの疑問を見つけ、解決したことが始まり。その積み重ねが、農業を変える力になりつつある

▼生活の中で感じた疑問や違和感を見逃さず、原因や背景を調べ、解決策を考えていく。一つ一つは小さくても集まれば大きな力になる。その可能性を感じさせてくれた子どもたちが頼もしく思えた。