「自分の開発したコイルや変圧器をさまざまな製品で活用できるよう売り込みたい」と話す鳩山さん

 テレビやラジオ用のコイルの生産工場として誕生した東京パーツ工業(伊勢崎市日乃出町)。社会のニーズに合わせて製品を増やし、車載用の電装品や玄関ドアの電子ロック部品など、幅広い分野で使われる電子機器部品を製造する。カーエアコン関連部品は国内乗用車の30%に搭載されるなど、高い開発力を武器に国内外で事業を展開する。

■仕事内容

 あらゆる家電製品が内蔵する電子回路に組み込まれるコイルや、電圧を変える変圧器の開発を担う鳩山大輝さん(28)。取引先が求める特性の製品を生み出すために、銅線の種類は何がいいか、太さはどのくらいか、何回巻き付けるのか、などと考えながら試作品作りを繰り返す。

 同社の事業はコイル部門以外に、カーエアコンの温度管理や風向きの調整などに必要な電装品を扱うオートモティブ部門と、それ以外の機器に幅広く対応するモーション部門の計3部門がある。

■キャリアアップ

 社会人マナーや会社の概要を学ぶ基本研修を受けた後、配属された部門ごとに経験を積んで専門性を高める。昇進や異動について定まった動きはなく、個人の実力次第で働き方が異なる。

 コイル部門では自社の設備で実際に試作品を作ってみることから始まり、徐々に先輩社員の補助役として設計や開発の技術を磨く。若手も主体的に開発に関わることが多く、入社2年目の鳩山さんも複数の開発チームに入って奮闘する。

 人の生活を豊かにする製品を生み出すためには、細かい部品の進化こそ重要だと学生時代に学んだ鳩山さん。「腕を磨き、さまざまな製品に活用できるコイルなどを作りたい」と意気込む。

■就活ポイント

 自己分析に最も力を入れた結果、面接でも自分の強みをしっかりと説明することができた。エントリーシートをキャリアサポートの大学職員と教授に見せると、専門分野が違うからこそ全く異なるアドバイスが返ってきたといい、「一つの視点にとらわれないことを大切にしてほしい」と呼び掛ける。

はとやま・だいき 栃木県栃木市出身。国学院大栃木高―足利工業大(現・足利大)―足利大大学院電気電子工学コース卒。2020年入社

鳩山さんの1日

6:30 起床
7:30 出社。1日の予定を確認したり、コーヒーを飲んで先輩と談笑したりする
8:20 始業
10:00 開発技術部の会議。1週間の日程を確認したり、開発中の製品について検討したりする
12:00 昼休憩。コーヒーを飲んで一休み
12:40 製品の設計。取引先から突発的な注文があればスピーディーに対応する
17:10 終業
18:00 帰宅。趣味のバイクいじり
22:30 就寝

企業データ

▽設立年 1959年12月
▽従業員数 142人(7月末)
▽売上高 48億600万円(2021年3月期)
▽新卒採用数 7人(20年4月、高卒を含む)
▽初任給
 理系大卒 21万円
 文系大卒 20万5000円