群馬県高崎市新町と玉村町を結ぶ岩倉橋の下を流れる烏川に、1羽のハクチョウが取り残されている。短距離の移動は可能で食物も自力で得ている様子だが、けがをして長距離飛行ができない可能性があり、地域住民が様子を見守っている。

 越冬のため飛来するハクチョウを長年観察している嶋田きよ子さん(76)=玉村町=によると、今季は昨年12月ごろから姿を見せ始め、1月には約100羽を確認した。2月後半から徐々に北へ飛び立っていったが、1羽だけ残ったという。嶋田さんは「かわいそう。次の冬に群れに戻れればいいが」と心配する。

 県自然環境課によると、無理に保護しようとするとハクチョウにストレスやけがを与える恐れがあり、保護する人間への危険や感染症リスクも考えられるという。同課は「けがを含めて生態系の一つ。基本は見守る姿勢」として巡視を続ける考えを示している。