長野原さくら公園に植えられる後継樹

 八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設に伴い旧長野原東中校庭から前橋市に移植されたソメイヨシノから苗木を作り、育てた「後継樹」2本が30日、故郷に当たる同町に植樹された。住民らは町を見守ってきたサクラの“里帰り”を喜んでいる。

 サクラはダム建設で同校の一部が水没することに伴い、2019年にカネコ種苗ぐんまフラワーパーク(前橋市)に移植された。その後、同校関係者から後継樹を求める声があり、移植を主導した日本樹木医会県支部長の石橋照夫さん(73)らが「取り木」と呼ばれる手法でサクラから苗木を作り、育ててきた。

 この日は、石橋さんらが高さ3メートルほどの後継樹を同校跡地の長野原さくら公園に植えた。枝全体に花を咲かせるには3年ほどかかるといい、町や地元住民が育てる。同校OBで町ダム対策課の降籏大輝さん(36)は「うれしい。大切に育てたい」と目を細め、石橋さんは「地元の方々に見守っていただき、『里帰り桜』として後世まで残してほしい」と話していた。