改正民法という法律が4月に施行され、成年(成人)年齢が18歳に引き下げられると、何がどう変わるのでしょうか。前橋地方法務局に教えてもらいました。

【投票制度から議論 海外の状況も参考】 

 日本では1876年に成人年齢は20歳と決められました。今回の成人年齢の引き下げには、若者に自分の意思で人生を決め、積極的に社会参加してもらおうというねらいがあります。

 きっかけは2007年に国民投票法、15年に公職選挙法が改正されたことです。これによって、18歳以上であれば憲法改正の国民投票や国会議員などを決める選挙で投票できるようになりました。

 国の政治について考える力があれば、日常生活に関わる場面でも18歳を成人として良いのではないか。このような議論が進められてきました。

 海外では18歳で成人する国が多いです。経済協力開発機構(OECD)の加盟国で成人年齢が18歳ではない国は韓国(19歳)、日本(20歳)、ニュージーランド(20歳)のみでした。これらの社会的な状況をふまえ、18歳成人が決められました。

 【結婚できる年齢 女性は引き上げ】

 現在の民法では、結婚できる年齢は男性18歳、女性16歳と決まっています。男女間で心身の発達に差があるとされていたためです。

 これが4月から、女性の結婚できる年齢が16歳から18歳に引き上げられます。結婚するには、男女とも18歳くらいまで大人になっている必要があると考えられたのが理由です。

 

 【親の同意なしで 契約できるように】

 成人年齢が引き下げられると、みなさんは18歳になったら親の同意なしに自分でいろんな契約を結べるようになります。スマートフォンを買ったり、1人暮らしのアパートを借りたりなど、いろんなことができます。

 進学先や就職先、どこに住むかといったことも自分で決められます。一方、たばこを吸ったり、お酒を飲むことは健康面の影響を考え、これまで通り20歳になるまで禁止なので注意しましょう。

 
 

 【マルチ商法やネット通販 お金の話は注意】

 成人になると自分で契約して、商品を買ったりお金を借りたりできます。トラブルを防ぐにはどうしたらいいでしょうか? 県消費生活センターの担当者は「お金の話が出たら『あやしい』とブレーキをかけ、自分の身は自分で守ろう」と話します。

 特に気を付けてほしいのが「マルチ商法」。友人や先輩から「簡単にかせげる」とさそわれて会員になり、もうけ方の情報が入ったUSBなどを買い、他の人をさそえば紹介料がもらえる―というものです。実際に群馬県内の大学でも被害が起きていますが、簡単にもうかる話はありません。さそわれてもきっぱり断ることが大切です。

 

 他にも、エステの無料キャンペーンで店に行って帰れない状況で高額な契約をしてしまったり、インターネット通販でダイエットサプリメントを買ったら定期購入だったり。クレジットカードの使い過ぎや手数料が発生するリボ払いも心配です。

 昨年度、県内の消費生活センターに寄せられた20代からの相談件数は1241件で未成年と比べて約3倍でした。成人になって1人で契約できるようになったのがその理由です。契約するときは、解約できるかどうかなど必ず内容を確認しましょう。