▼人気アニメ「宇宙(そら)よりも遠い場所」の舞台となった館林市内のスポットを訪れた。作中ではつつじが岡公園のあずまや、茂林寺のタヌキ像といった象徴的なシーンだけでなく、街角の何げない風景も生き生きと描かれ、地域の再発見につながっている

 ▼アニメを観光資源とするアニメツーリズムが注目されている。同市は「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に4年連続で選ばれた。市によると、来訪したファンが日本遺産の「里沼」にも関心を持つなど波及効果が表れているという

 ▼コロナ禍以前は、茨城県大洗町を舞台にしたアニメをきっかけに、同町をたびたび訪れた。放送から10年近くたった今も、町内には同じようなファンが全国から訪れ、お金を落としていく

 ▼乱暴な言い方だが、観光振興とはよそから来た人にいかに気分良くお金を使ってもらうかということでもある。アニメツーリズムにも、集客を地域での消費につなげる視点が必要だ

 ▼海がある同町の場合は元々観光地としての魅力が豊富。加えて地元の商工業者がアニメを活用した町おこしに本気で取り組んでいることがリピーターを生み続ける理由だろう

 ▼アニメや映画をきっかけに地域を知ってもらうことは大切だ。その上で“稼ぐ”工夫も欠かせない。ちなみに大洗町が舞台のアニメの劇場版では、館林に関係したキャラクターが登場。大洗町と不思議な縁でつながっていた。