東京証券取引所で行われた式典のテープカット。右から2人目がワークマンの小浜社長=4日午前

 東京証券取引所が再編された4日、群馬県に本社を置く上場企業22社は、グローバル企業向けの最上位クラス「プライム」に10社、中堅企業を含む「スタンダード」に11社、新興企業向けの「グロース」に1社が移行した。新市場が注目される中、各社は事業拡大の弾みとなることを期待する。

 カラオケ店「まねきねこ」を展開するコシダカホールディングス(HD、前橋市、腰高博社長)は、東南アジアなどにグローバル展開を目指しておりプライムを選択した。同社は「個人投資家が株主でもありお客でもある。情報発信や開示を充実することで、投資先としての信用に加え、お店を利用してもらう安心感にもつなげたい」と説明する。

 ジャスダックに上場していた作業服・アウトドアウエア販売のワークマン(伊勢崎市)は、スタンダードを選択した。同社はプライムの基準を満たすが、あえてスタンダードへの移行を選択。担当者は理由を「経営資源を本業に集中し、スタンダードを代表する企業として今後も成長したい」と話す。

 4日に東証で開かれた新市場区分セレモニーでは、小浜英之社長がスタンダード上場企業を代表してテープカットに臨んだ。

 中古住宅販売のカチタス(桐生市)はプライムに移行。「グローバルな企業を投資対象とする方々に、引き続き認めてもらえる会社でありたい。事業成長やESG(環境・社会・企業統治)への取り組みで価値をアピールしていく」とした。

 移行基準日(21年6月30日)の時点でプライムへの上場基準を満たしていなかったものの、適合に向けた計画書を提出し、経過措置を受けて移行した県内企業もある。

 群栄化学工業(高崎市)は平均売買代金が基準を下回ったが、昨年12月に計画書を提出した。担当者は「直近公表分(昨年7~11月)は上場基準を上回ることができた。安定して基準をクリアできるようにしたい」と話した。

 中国電機大手、ハイセンス(海信集団)グループ傘下で経営再建を進める自動車部品製造のサンデン(伊勢崎市)は、流通株式比率などが基準に達していないが、2027年末を目標とした計画書を公表。「(旧区分時の)これまでと同様に事業再生に向けた取り組みを行う」(同社)としている。

 ジャスダック上場だった免疫生物研究所(藤岡市)は県内企業で唯一、グロースを選択した。担当者は「ベンチャー企業として研究開発を進めている。将来性や成長性に期待してほしい」と話した。

 東京証券取引所 上場企業の株式や上場投資信託(ETF)が取引される市場。1878年に東京株式取引所として開設され、2001年に会員組織から株式会社となった。現在は日本取引所グループ傘下。21年の東証1部の株の売買金額に占める割合は海外投資家が約7割、個人投資家が約2割だった。日経平均株価はプライムの代表的な225銘柄を選出し、それぞれの株価から算出した指数で、日本経済の情勢を映す指標となっている。