大賞に輝いた南牧村の「火とぼし」

 県内の優れた街づくりや建築に焦点を当て、個人や団体、企業の取り組みを顕彰する「第10回ぐんま街・人・建築大賞」に、南牧村大日向地区に400年以上前から伝わる「火とぼし」が選ばれた。民俗芸能や文化の継承に貢献した団体などに贈る文化伝統賞は、伊勢崎市の千本木龍頭神舞保存会が受賞した。

 火とぼしは国の選択無形民俗文化財で、火を付けたわら束を、南牧川に架かる橋の上でぐるぐると回す火祭り。闇夜に光の輪が浮かぶ幻想的な姿はファンも多い。例年2日間の開催だが、2020、21年は新型コロナウイルスの影響で1日に縮小され、地元住民だけの参加となった。

 少子高齢化と過疎化で担い手が減る中、外部の助っ人の力を借りるなどして、継承に向けて取り組んでいる点が評価された。3月まで代表区長を務めていたのは、移住者の五十嵐亮さん(42)。「移住者でありながら伝統的な行事に関わることができ、こうした賞をいただけてうれしい」と喜び、「今後も地域に寄り添い、自分にできることを探していきたい」と話した。

 一方、同保存会は県重要無形民俗文化財の千本木龍頭神舞の伝承に取り組む。後継者不足で継続の危機にさらされていたが、保存会が子ども会に積極的に働き掛け、1995年には学校教育にも取り込まれた。

 地元小学校の児童は、5年生になると龍頭神舞を体験。道具作りをはじめ、笛や太鼓などの練習を通じて芸能への関心や郷土への愛着を育んでいる。06年に県重要無形民俗文化財に指定された。

 県内の建築関係6団体でつくる「ぐんま街・人・建築顕彰会」(大冢義樹会長)が主催。青森大名誉教授の見城美枝子さん(館林市出身)が審査委員長を務めた。16日に顕彰式を開く。今回は節目の10回目のため、翌17日に記念祭も予定している。会場はともに高崎市の群馬音楽センター。