難消化性でんぷん(RS)を多く配合した米粉(右)と、この米粉を使用したパウンドケーキ

 製粉事業を展開する群馬製粉(群馬県渋川市渋川、山口博之社長)は、血糖値上昇の抑制や腸内環境の改善に効果があるとされる「難消化性でんぷん」(RS、レジスタントスターチ)を多く配合した米粉を大学発ベンチャー企業と共同開発した。製菓用として年内にも売り出し、パン用、麺類用など販路を広げる考えで輸出も視野に入れている。 

 RSは体内の酵素であまり消化されず高分子のまま大腸に達するでんぷん。肥満防止のほか、糖尿病や大腸がん予防に効果があるとされる。 

 米粉に使用されるコメ「まんぷくすらり」は、秋田県立大が開発した品種で、RS含有量が通常の米の10倍以上ある。食べると、腹持ちが良く満腹感を感じられるという。同大の試験で、摂取後の血糖値が低く、血糖値を下げるインスリンの分泌量が少なくなることが証明されている。 

 70年以上にわたり米の粉砕に携わってきた群馬製粉は2019年、同大発ベンチャーのスターチテック(秋田市)との共同開発に着手した。同大名誉教授で同社の中村保典社長(76)は「群馬製粉は技術力や開発力が高い。コメの使い道を広げるために研究を生かしていきたい」と販売に期待を寄せる。 

 麦に含まれるタンパク質の一種グルテンに反応し下痢や成長障害を引き起こす「セリアック病」の患者が多い欧米で、小麦の代替品としても需要も見込む。群馬製粉の山口社長(56)は「海外にも発信していきたい。健康に気を付けている人に楽しんで食べてもらいたい」と力を込める。