難消化性でんぷん(RS)を高配合した米粉(右奥)を使用したパウンドケーキ

 製粉事業を展開する群馬製粉(渋川市渋川、山口博之社長)は、食後の血糖値上昇を抑制するなどの効果がある「難消化性でんぷん」(レジスタントスターチ=RS)を多く配合した米粉を、秋田県立大(秋田市)発のベンチャー企業と共同開発した。年内の販売開始を目指しており、将来的には輸出も視野に入れている。

 同社によると、開発した米粉は「ナチュレル・フィブル」(仮名)で、仏語「天然の繊維」を意味する。RSは体内で消化されにくく、大腸にまで達するでんぷん。肥満防止に加え腸内環境を改善する効果があり、糖尿病や大腸がん予防に効果があるとされている。

 原料となるのは同大が開発したコメ「まんぷくすらり」で、品種改良によりRSの量が通常のコメより10倍以上多い。摂取後に血糖値が上がりにくくなることが確認されているが、腹持ちが良いという特長がある。

 秋田県内で事業展開する群馬製粉が、知人を介してこのコメの存在を知り、コメの加工や販売を手掛ける同大発ベンチャーのスターチテック(秋田市)にアプローチ。2019年から共同開発を進めてきた。

 同大名誉教授の中村保典社長(76)は「群馬製粉は技術力や開発力が高い。コメの使い道を広げるために研究を生かしたい」と販売に期待を寄せる。

 群馬製粉の年間生産量7000トンのうち、97%超の6800トンを米粉が占める。70年以上にわたりコメの粉砕に携わってきた技術力を生かして開発したナチュレル・フィブルを、同社は製菓向けに売り出す予定。将来的にはパンや麺類向けに販路拡大を目指す。

 米粉は麦に含まれるタンパク質の一種のグルテンを含まない「グルテンフリー」の食品として欧米でも注目される。山口社長(56)は「海外にも発信していきたい。健康に気を付けている人に食べてほしい」と話している。

 同社は13日から東京ビッグサイトで開かれる「第1回お米未来展」に、ナチュレル・フィブルを出展する。