「応援してくれる人の声に応え、前橋を盛り上げたい」と話す中村さん(左)と羽鳥さん

 パンを通じて前橋市中心街の活性化に貢献しようと、群馬県内に住む専門学校の同級生2人が同市千代田町の空き店舗を活用したパン屋「はるぱん」の開店を目指している。これまで多くのイベント会場に出店してきたが、独立した実店舗は初挑戦となる。コロナ禍に伴う資材高騰などで開店費用が急増したため、クラウドファンディング(CF)を通じて資金を募っている。

 開店を目指しているのは中村榛花さん(25)=同市=と羽鳥かすみさん(26)=玉村町。空き店舗は広瀬川沿いの旧望月書店で、設計事務所「レモデザインスタジオ」が取得し、2階を事務所に改築中。中村さんたちは1階にテナントとして入店する予定だ。

 中村さんは専門学校でパン作りを学んだ後、高崎市内のパン屋で修業した。2年前、同市内の飲食店に就職し、系列店として「はるぱん」をオープンして経験を積んだ。

 その後、独立を見据えて太田市内のカフェで店長をしていた羽鳥さんとタッグを組み、県内外のイベントに多数出店。素材にこだわったパンと入れたてのコーヒーが話題になり、販売開始から数時間で売り切れる人気店に成長した。

 昨年12月、今春の開店を目指して勤務先を退職し、高崎市内の店を閉店。旧望月書店での「はるぱん」開店に向けて準備を進めてきた。ところが、コロナ禍からの経済回復が進む米国などで木材需要が高まり、輸入木材が高騰。半導体不足で必要機材の納入も遅れ、予算は当初の想定の2.5倍に膨れ上がり、今春の開店が難航した。そこで開店時期を秋にずらし、CFに挑戦することにした。

 中村さんは「地元農家さんの顔が見えるような素材をぎっしり詰めたパンを作り、空き店舗問題の解消と地域活性化に貢献したい」と話す。羽鳥さんは「空き店舗で作業をしていると地域の人が温かく応援してくれる。この場所で『地域に寄り添う店』を実現させたい」と意気込む。

 目標金額は200万円。改装費や機材の購入代金に充てる。返礼品としてパン作りやスタッフ体験、オリジナルグッズなどを用意した。CFサイト「キャンプファイヤー」=QRコード=で6月1日まで募集している。問い合わせはインスタグラムまたはメール(harupan.2022@gmail.com)へ。