最低賃金、本県835円 上げ幅2年連続26円
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【図表】県内の最低賃金の推移

 群馬労働局(田窪丈明局長)は6日、2019年度の県最低賃金(時間額)を26円引き上げて835円とする改定を決め、官報に公示した。発効は10月6日。増額幅は時間額で示す現行方式となった02年度以降では18年度と並んで最大で、2年で計52円の引き上げとなった。労働者側が大幅な引き上げを歓迎する一方、経営者側からは人件費上昇に伴う負担増を懸念する声が上がった。

◎全体への波及期待 労働側
◎人件費上昇を警戒 経営側

 「2年で50円以上の上昇はうれしい」。ハローワーク前橋で求職活動をしていた女性(45)は、時給の上昇につながる最低賃金の引き上げを喜んだ。ただ、「800円台では生活が厳しい。(10月に)消費税増税もあるので900円台は欲しい」と切実な思いを語る。
 連合群馬の高草木悟事務局長は、最低賃金が東京と神奈川で千円を超えることに触れ、「群馬も着実に上げ、早期に千円を超えるよう頑張りたい」と意気込み、労働者全体の賃金上昇への波及を期待した。
 一方、経営者側は人件費の急上昇を警戒する。
 「中小企業の中には廃業するところも出てくる」。県商工会議所連合会の曽我孝之会長は切迫感を口にした。上昇が続く最低賃金に加えて、働き方改革と後継者不足という課題があり、地方の中小企業の経営は非常に厳しくなっていると指摘。人件費が上がるのはやむを得ないとしながらも、「最低賃金を無理やり引き上げるのは、やり方が間違っている」と批判した。
 スーパーを展開するフレッセイ(前橋市)は「決まったことには当然従う」と理解を示し、「従業員全体の給与については別途考えたい」とした。
 藤岡市で住宅販売を手掛ける企業の社長は、従業員の大半を占める正社員の給与に影響が出ることを懸念。「ベースアップ要求の材料にもなる。これからの経営が大変だ」と苦しい胸の内を明かす。伊勢崎市で高齢者福祉施設を運営する男性も「経営的には厳しい。せめて時給の上昇が職員のやる気につながれば」と苦笑いした。

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